キルケゴール

読みかけのまま5年間くらい放置している『死に至る病 (岩波文庫)』という本がある。


ちなみに書き出しはこんな感じ。

人間とは精神である。精神とは何であるか? 精神とは自己である。自己とは何であるか? 自己とは自己自身に関係するところの関係である、すなわち関係ということには関係が自己自身に関係するものなることが含まれている、──それで自己とは単なる関係ではなしに、関係が自己自身に関係するというそのことである。人間は有限性と無限性との、時間的なるものと永続的なるものとの、自由と必然との、綜合である。要するに人間とは綜合である。綜合とは二つのものの間の関係である。しかしこう考えただけでは、人間はいまだなんらの自己でもない。


ぱらぱらめくると、1ページに平均3回くらい「絶望」と書いてある。でも結構おもしろい。しっかり読みとおせば、腹が据わって覚悟ができると思う。でもなんのための覚悟かなぁ。よくわかんない。というわけで、覚悟をする必要ができるまで、放置気味。


でもなんか、「ここまで読んで放置するようじゃ、ダメだね」と突き放される恐い本のような気もする。